秋季日帰り研修に参加して
2013年11月14日
カワシンジュガイの輝き 新村優子
広々と続く野辺山高原で、旧石器時代の遺跡を巡りました。
発掘中の矢出川遺跡、白樺と笹に埋もれた柏垂遺跡の現地に立ち、はるか数万年まえの人々が眺めた、草原、山、空、 鹿の群れが蘇り、目の前に現れるような気がしました。
谷合いの縄文早期、栃原岩陰遺跡では、せり出した岩の下にある洞窟に身を乗り出し、土の匂い、草木の匂いを感じました。たくさん出土し、今では絶滅してしまったというカワシンジュガイの美しい輝きを見ると、暗い洞窟の中、炎に照り返すシンジュ色の光沢に、当時の人もきっと心が和んだに違いなく、心豊かな生活があったと思われました。
山の中腹にある、縄文中期の大深山遺跡。フワフワとした足元に住居跡、石積み跡が残され、見上げると木々の梢。出土した土器は諏訪とは違い、小ぶりで、根気よく描かれた縦線、横線。地域それぞれ独自の世界があったと想像しました。
以上日帰り研修に参加させていただいた感想を書きました。あいにくの雨天ではありましたが、盛りだくさんな1日を過ごすことができました。皆さんに感謝申し上げます。