八ヶ岳 jomon 楽会

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縄文の大地からメッセージ。─日本文化のルーツ、縄文文化の魅力を世界に発信!─

 縄文人は日本人の直接の先祖であり、私たちの肉体に縄文人の血が流れていることがDNA研究で明らかになったといわれています。縄文文化は日本文化の原点、ルーツということです。その縄文文化の中心地の一つは八ヶ岳山麓です。縄文の都とも、縄文王国ともいわれています。
 技術革新や利潤の追求に明け暮れてきた現代人は、縄文時代の文化を学ぶにしたがい,「自然と共生」し,「個人の尊厳」を見い出し、「創造」する縄文人の文化の高さを知り、縄文時代のイメージを大きく変えることになったのです。


縄文人の心を学ぶ

 縄文文化があふれる八ヶ岳山麓から発信する縄文人の心は、三つあると考えています。  一つは、「地球にやさしい心」です。豊かで便利な社会を追求してきた人類 は、自然を破壊して資源を利用することによって文明を生み、階級と競争の社会を生み出しました。そして今、無制限な開発を反省し、「かけがえのない地球」を護らなくてはいけないことに気付き、自然との共生や社会的寛容を構築する努力をしていく時がきました。
 次に、縄文人の「人にやさしい心」です。縄文人は武器を持たない、戦争を知らない平和な人々であり、生命の誕生を大切に願い、人の命を尊ぶ、優しい心を持っていたと考えられています。「和」を尊ぶという日本人の考えは、縄文人から受け継いでいるのかもしれません。世界の平和のためにも、戦争を知らない縄文の思想を、今こそ世界に広めていく必要があります。それが縄文人の血を受け継ぐ私たちの努めでもあると思います。 
 三つめは、縄文土器にみる雄大、躍動、華麗な文様の美をつくりだした縄文人の「創造する心」です。この縄文文化を代表する遺物が土器です。女性の顔といわれる顔面把手、湧き上がる雲や水流のような躍動的、立体的文様や把手など、世界史の中でももっとも立体的装飾の豊かな土器といわれ、縄文人の心が表されていると考えられています。


縄文文化を育んだ八ヶ岳山麓の豊かな自然

 八ヶ岳は本州の中ほどにあって、長野県から山梨県へ裾野をゆったりと広く長く引き、雑木林の生い茂る自然が豊かな、爽やかな高原地帯をつくっています。この八ヶ岳にまつわる「八ヶ岳と富士山の背比べ」という民話が長野県諏訪地方にあります。二つの山が樋を使って背比べしたら、八ヶ岳の方が高かったので、富士山は悔しがり樋で八ヶ岳を殴りました。八ヶ岳は八つに裂け、富士山が日本一高い山になったというお話しです。八つに裂けたことで、緩やかな広い裾野が生まれました。

縄文文化の繁栄をもたらした黒耀石原産地と諏訪

 一万年前頃から、火を噴く富士山を見ながら生活していた人々が八ヶ岳山麓に住み着きました。縄文の人々です。その頃には火山活動を終えていた八ヶ岳の恵みは、生命あふれる広大な森ばかりではありませんでした。和田峠を中心に分布する良質の黒耀石がありました。縄文の人々は、黒耀石を採掘し加工して、その恩恵を本州に広く伝えて繁栄を生み出していたこともわかってきました。
 八ヶ岳山麓の豊かな森と共生していた縄文人のやさしい心と創造するたくましい心を知るには、縄文の大地である中部山岳地域、中でも八ヶ岳山麓を中心とする諏訪地域が最も適しているのではないかと思うのです。

自然の恵みを巧みに活用した生活の達人、縄文人に学ぶ日本の未来

 経済成長と環境問題の狭間に立つ私たちは、持続可能な社会を醸成させてきたであろう縄文人に、文化や時代に、ロマンや探求心を駆り立てられているのではないでしょうか。
 私たちは偉大な祖先である縄文文化の魅力を、縄文人の心を、世界に発信していきたいと思います。豊かな自然に育まれ、晴天率が高く、日本有数の星空の美しい、星降る里の、史跡阿久遺跡のある縄文の大地原村から。
 そして、私たちの、人類の未来に夢を持ちたいと願っています。


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